この感想は「ONE PIECE FILM RED」のネタバレありの感想です。
基本感動屋さんでなんでもかんでも良くなるタイプです、映画の良し悪しの感想は参考にならないと思ってください。
鶴葉さん
#102日後に読み終わるONEPIECE
映画鑑賞時の進捗は単行本41巻、エニエスロビー編で黒服CP9と麦わらの一味が戦っている途中。
Twitterで「原作途中でも映画見に行ってもいい?」とアンケートを行い、「知らない状態で見る」のと「全て知ってから見る」のとで二度楽しもうということで決行。
映画館は暗くて狭く苦手なうえに、緊張で体をガチガチにして感動屋でぼろぼろ泣いてで体調を崩しやすくて、最近は敬遠していた。直近で見た記憶があるのは「Avengers Infinity War / MARVEL」。
【事前知識】
ONE PIECE 41巻まで
ONE PIECEの映画は別アース理論であること
TikTokで踏み抜きまくった絶妙なネタバレ
Adoさんの曲は有名なものを視聴
「名塚佳織」
【大体のストーリー】
ウタのライブに行ったら仮想空間に閉じ込められて、なんかヤバいやつが出てくるから現実世界と仮想空間で一緒に倒して元の世界に戻ろうぜ!という本筋。シャンクスとウタの関係、ウタとエレジア、ゴートンの関係、ウタがそうするに至った理由、そしてルフィとウタの関係が軸となり、これまで出会った敵や味方と協力して事態を解決していくお話。
【原作未読で分からなかったところ】
ビッグマム海賊団と四皇というワード
五老星と何故か白服で格好良くなった諜報部隊
CV茶風林の「テンリュウジン」というONE PIECE世界の常識
CV森久保祥太郎のルフィファン、スタンピードにもいた
神谷ファルガーローさんの白熊、というかその二人
ケンブンシキのハキ、ハオウシキのハキ
コビー、ヘルメッポ含めた海軍
結論:分からなくても特に問題は無かった。
【全体的な感想】
Adoさんの歌がとっても良かった、応援上映とかサイリウム振る感じのやつ、行きたいと思ってしまうほど胸がどきどきする感覚で映画というよりディズニーのショーパレのイメージだった。
ストーリーもウタの無茶苦茶な暴走も含めて腑に落ちる展開、ちょっと「ウタが全部知っていた」ところは「ん?じゃあなんでトットムジカ使った?」とかはあるけれどなんとかしようというウタ自身の暴走ということでこれも納得するかな。シャンクスが来たときはぐっと来たし、海軍もビッグマム海賊団も諜報部も協力しているのは映画ならでは!の展開でやっぱりこういうの好き。
コビーがあのコビーだと気付いてひっくり返って驚きそうになった、格好良くなりましたね、随分。その後、原作でも確認、エニエスロビー編直後。コビーさん、見聞色の覇気でルフィ見つけたとか言ってたけど、CV森久保のルフィファンと二人で夜通しルフィファンオフ会したらいいと思う。
ルッチさん、白い服着てたしなんか格好良くなってません?でもミュートにはできませーん!あとカリファさんえちえちだし、ドアドアの実のおじさん、ちょうど倒したところだったので「気付いたら浮かれポンチになっていたドアドアの実の人」ってなりました、ブルーノさん。
エンドロール白服カク……………………。
エンドロールや随所でこれまで訪れた場所や出会った人を見せてくれるのは大変嬉しい、ちょっと知っているので「わ、アラバスタ、ウォーターセブンもある!」と興奮しました。
でもエンドロール白服カク……………………。
あとはやっぱり「ウソップとヤソップの親子」の共闘がとてもよかった……それまで映画の中でも「見聞色の覇気」というワードが出てきていたので。なんとなく理解はしていた。それにウソップの父親がシャンクスのところに居るのは分かっていたし、映画見る前に「会えたらいいな~」くらいに見ていました。
それがラストシーン、ほぼ親子のいいところだったじゃん……ウタもシャンクスもルフィも関係ないところでエモを演出すな、好き。
ウタとシャンクスは言わずもがな、最高のすれ違い親子愛だった。薬を跳ねのけて立ち上がったウタの背中を見たシャンクスの感情を、口元だけでそっと表現するのが何度見ても泣けてくる。言葉も、表情も要らないんだなって。
ウタとルフィ、最後のシーンでウタが「いつの間にか私より背が大きくなってたんだね」みたいなことを言っていて涙腺崩壊。この映画の中でウタ自身が「外のこと、よくわからないんだよね」と発言するくらい外の世界と隔絶された生活をしてきたウタにとって、ルフィとの身長差が一番堪えたのかもしれないと思った。
ウタ、とてもいいキャラだなと感じた。ポップな感じの衣装に立ち居振る舞いに反して、それまでONE PIECEを見ていた人たちの地雷を的確に踏んでいく。ルフィに対して海賊やめなよとかシャンクスの麦藁帽子を引きちぎりかけるとか、ありとあらゆるルフィの大事な部分、ONE PIECEという作品の根幹に在る部分をしっかり否定していく。
でも元々海賊って世間からは忌避される存在で、それでも「麦わらの一味」は(今の私の知識では)そんなことをしないから好きになったし、応援しているのであって。それを知らない、知ろうとしなかったウタが自棄になってああするのも個人的には納得するし、可愛いと思う、本人はそういうつもりではないだろうけど。
そんな歪なキャラを名塚さんの溌剌さに鬱屈さが見え隠れする魅力ある話声と、Adoさんの力強さと繊細さが混ざり合う美しい歌声で一つの「命」になるところがアニメーションの良さだと思う。マンガや小説では表せない良さ、みたいなのがあると思う。
Twitterでストーリー展開について言及していたツイートを見かけたときに確かに「ジャンプ」らしさはなかったなと。でも「悪役ゴートンに操られたウタ」はAdoさんの歌声では説明がつかない気がする。Adoさんの歌声の良さを全面的に出すためには「自分が過去にやったことを悔やみながらも自分の意志で選択をした」という決意が必要だと思う。もしそっちのウタが実装される世界線があるのなら、名塚佳織さんに全部歌ってほしい。
【欲】
すごい我儘なのですが、ちょっとでいいから名塚さんに歌ってほしかったなぁ……と。幼少期とか、ふらふらで力無いときとか、セリフみたいな感じで歌いだすシーンなんかは名塚さんの歌声からAdoさんの歌声につなげる、みたいな演出が見てみたかった。でもちょっと声が細くなりすぎちゃう……のかなぁ……名塚さんの歌声結構好きなんですけどね。
結論:めっちゃよかった。二回目見たいと思います。
改めて、基本感動屋さんでなんでもかんでも良くなるタイプです、映画の良し悪しの感想は参考にならないと思ってください。(二度目)
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