One jump ahead to Fantasy Springs【ネタバレ注意】

この先、東京ディズニーシー新エリアファンタジースプリングスのネタバレが含まれます。


ひと足お先に、とはよく言ったもので。ファンタジースプリングスを3割くらい体験した私がこそこそと備忘録を書いていきます。私は東京ディズニーリゾートが好きなただのファンであり、運営会社や公式のYesマンになり下がった面白みのない存在であることだけは先に伝えておきます。少しでも運営や公式に対して不満を抱いている人は見ないでください、近付かないで、どうかお互いのために。

さて、余計な靄を払ったところで魔法の泉に行きましょう。
改めて以下より新エリア「ファンタジースプリングス」の内容にしっかり触れているため、初見でファンタジースプリングスを楽しみたい方はブラウザバックをお願いします。  


とにかく……とにかく、拘りを感じる空間でした。 一から百まで体験をした言うつもりはありませんが、そんな私でも「魔法は細部に宿るんだ」とその場で泣き崩れそうになるほど嬉しかったのを覚えています。またこの景色がしばらく体験できないのもとても悲しくて寂しいことだと感じていたのですが、それはディズニーリゾートが日本国内だけでなく世界的にも注目される価値のある場所であるということの証左であることも感じて、やっぱり2025年1月のパルパルは犬かな……とか思い至って違う違うと慌てて思考をもとに戻したものです。 

東京ディズニーリゾートの各施設にはそれぞれバッググランドストーリーがあり、今回のファンタジースプリングスについても並々ならぬ想いとお話が詰まっているらしいことは聞き及んでいるのですが、ごめんなさい、そこまでいきつけていないです、本当にそれくらい施設だけでお腹一杯になってしまうくらい良かったんです。 

 体験したのは、「アナとエルサのフローズンジャーニー」「ラプンツェルのランタンフェスティバル」「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」の3つのアトラクションと「ルックアウト・クックアウト」というレストランです。 その他にも「フェアリー・ティンカーベルのビジーバギー」というアトラクションと「アレンデール・ロイヤルバンケット」、「オーケンのオーケーフード」、「スナグリーダックリング」といった世界観に合わせたレストランがありますが、これは時間と胃の関係から今回は断念。ですがどれも映画の世界観から飛び出してきたままですし、何よりよくテレビや情報サイトでは取り上げられているものですので、そちらは他の方にお任せするか未来の私にお願いすることにします。

これは今回の備忘録では一回も触れられることのないファンタジースプリングス唯一のお土産屋さん、ファンタジースプリングスギフトの看板。



ルックアウト・クックアウト/ピーターパンのネバーランド


ピーターパン率いるロストチルドレンたちのキャンプサイトを模したレストランで、ファンタジースプリングスの中では比較的軽食に近いものが食べられるレストラン。吹き抜けで雨の日は少し困りそうでしたが、その日は丁度お昼時には雨が上がりさわやかな風を感じながら食事が出来てとても幸せでした。

ここで食べた「ルックアウトブラウニー」が死ぬほどおいしくて、例のごとくビールを飲んでいたのですが、ビールに負けない強い甘さで幸せな気分になりました。なので甘いものが苦手な人にとっては少し味の濃いブラウニーという感覚が否めないのですが……「ロストキッズスナックボックス」という揚げ物やおせんべいなどの軽食が詰まった方もおすすめです。

その際にはディズニーモバイルオーダーにて注文と時間の指定を行い、時間が近くになったらキャストさんに予約の画面を見せて入店、席を確保し商品を受け取ると選択することで席に座ったまま待つことが可能です。ここ、モバイルオーダーが割と最近追加されたシステムであまり使わない人も多いと思うので、もし不安な場合は事前に公式サイトなどで手順を確認してから行くと良いです、私は商品を受け取るを選択し忘れて席だけ確保していた愚か者になりかけたので。 

メニューや食事については言わずもがな、とにかく雰囲気が最高。

これはレストラン「ルックアウト・クックアウト」に限らず、その周りにある「ピーターパンのネバーランド」全体として、そう感じました。今までピーターパン関連のアトラクションはランドにもあったしシーのナイトショー「ビリーヴ」にもメインで出演しているので「オリエンタルランドの考えるピーターパン像」というのはゲストとして理解をしていました。一部では「ピーターパンってそんないいやつじゃない」という意見はありますが、私の中では「オリエンタルランドの考えるピーターパンって面倒見の良いガキ大将」なんだろうな、と思いました。このあとのアトラクションでも触れますが、子供の考える最高のお兄ちゃんが想定としてあって、例えば壁に落書きがしてあったり、洋服が乱雑に干されていたり、ちょっと過激なまでに海賊をやっつけようという思想が見えたり……そういうのが全て「子供の秘密基地の中で話し合ったもの」に感じられて私はとても良い空間だと感じました。ウォーターサーバーも子供たちが一生懸命作ったんだなという形状をしていて思わずふふっと笑ってしまうようなものです、是非見かけた際にはそんなことを思い出してもらえるとピーターパンという作品がまた見たくなるのではないでしょうか。

あとごめんなさい、4人で行ったのにテーブルの上にどう換算しても1人2杯飲んでそうな机の写真しか残ってなくて本当にごめんなさい。何が子供の秘密基地だ。



ラプンツェルのランタンフェスティバル


ラプンツェルが憧れた「年に一度光が舞う日」であるランタンフェスティバルを体験できるアトラクション。いくつかSNS上でも話題に上がっていますが、バックストーリーとキャストさんの言動がとても大切にされているアトラクションでした。

 我々ゲストは「ラプンツェルのアトラクション」と思っていますが、このアトラクションは「今日は年に一度のランタンフェスティバルで、行方不明になった王女さまを探すためにランタンを飛ばしている、その中で綺麗にランタンが見える湖に船を出している」というのがおおまかなストーリーです。とは言え乗ればわかるのですが、「塔の上のラプンツェル/Tangled」の映画の内容をなぞる水流ライドで、道中にランタンフェスティバルで船の上で歌うユージーンとラプンツェルの姿を見守るといった至極平和なアトラクションです。その中で荒くれ者たちがそれぞれの夢を叶えていたり、映画を見ているとくすっと笑えるようなシーンがいくつも含まれている、といった感じです。

さっきは「どれも映画の世界観から飛び出してきた」と書きましたが、アトラクションはどちらかというと「ゲストが映画の世界観に飛び込んでいる」というものに近いです。 それもそのはず、何よりこのアトラクションのすごいところはQラインと呼ばれる並んでいる場所にあります。

原作でもたくさんの人々がランタンを飛ばしていたところを見るに、一体あの人たちはどうやってランタンを飛ばしているのか、王と王妃が行っている言わば国家行事だけどどうやって運営しているのか……と思っていたら、海軍の船の資料が至るところに置いてある空間を歩いて待つことになります。大人数が乗っても転覆しない船の設計と製造、国からの勅命が書かれているのであろう書類や、ランタンフェスティバルに関わる雑事を味わうことが出来ます。その中には荒くれ者たちを捕まえて治安維持に努める警備兵たちの苦労もあるわけで……。その隣には荒くれ者たちのレストランがあるんですけれどもね!

ラプンツェルを失いながらもどこかで生きているかもしれないという王と王妃の胸の内を想えば苦しいものではありますが、それを国民全員で、そして舞浜に遊びに来た人々が楽しむイベントとなったことは不幸中の幸いなのかもしれないなと、ふと思います。



ピーターパンのネバーランドアドベンチャー


悩んだのですが、やっぱり一番感動が大きかった方を残します。

ピーターパンのネバーランドアドベンチャーは、待機列(Qライン)→アトラクションの説明(プレショー)→アトラクションという流れで、巷では「FSのアトラクションの中で唯一プレショーが!」みたいな反応が多かった印象です。 ただこのアトラクション、そのぉ……私が乗り物に酔いやすいことを知っている友人が「マジでこのアトラクション乗るなら前後に食事と飲酒は控えた方が良い、やらかした奴が結構いる」と伝えてくれていたのでかなり緊張して挑みました。……えぇ、しっかりルックアウト・クックアウトでお腹を満たしてビールを2杯飲んで乗りました。

ま、まぁ、もちろん、最悪の事態にはならなかったのですが、これは「車やバスの乗り物酔いがある」「船に類する乗り物酔いがある」方にはお伝えしておきます、乗る時は最後列、壁がある両端がおすすめです、というか多分そうじゃないと私は最悪の結果を招いていた可能性があります。 アトラクションとしては、3D眼鏡を掛けて小型の船に乗って映像を見ながら進んでいくアトラクションです。この時点で多分上記に当てはまる人たちは「ヒィ」となると思います。実際私は乗り場についた瞬間に「これは……やらかしたか?」と思ったし、乗って動き始めた瞬間に「これはやらかした(確信)」でした。

でもアトラクションの内容は「あぁ、私ディズニーが好きでよかった」という心地です、「ビリーヴ」でネバーランドからロンドンに帰る途中のピーターパンとウェンディの会話があり、このアトラクションではネバーランドからロンドンに帰る前のちょっとした一幕を見ることのできる、そして賛否両論ありますが、ピーターパン2への伏線や直近のキングダムハーツで実況した内容とふんわり被るところがあり……とにかく、映画の内容の補完、という立ち位置も含めて改めてアニメーション映画を見直したくなる、そんなアトラクションです、とても酔うけど。 あー、他テーマパークとの比較で行くと、USJのハリポタとギリギリためを張れる酔い心地です、私はあれが限界だったので。あと同パークで行くとソアリンがダメな人は多分相当キツイです、これは別の友人が怖くて途中から目を閉じていたという感想を聞きました。



アナとエルサのフローズンジャーニー

うーーーーーーーーん、もうこのアトラクションについては最高以外の言葉が見当たらなくて………………。正直、最初にファンタジースプリングスのアトラクション内容を聞いた時、水流アトラクション多いなぁとか、四輪バギー……うーーん、とか思いました、思いました、だって絶対にアナ雪のアトラクションが水流アトラクションは勿体ないって第一印象として思いました、じゃあどんなんが欲しかったんやと言われたら

「こ"の"ア"ト"ラ"ク"シ"ョ"ン"か"欲"し"か"っ"た"て"す"」

と情けなく涙と鼻水で顔面をぐちゃぐちゃにしながらこのアトラクションの入り口を指します。完全敗北とはこのことです。 

これは是非乗ってからこの文章を読んで欲しいのですが、そんなことすると一昔前の攻略本みたいだと怒られそうで怖いので……ひとつ、本当にここまでアニメーション映画に寄せたアトラクション作りには、オリエンタルランド含めたこのアトラクションの製作に関わったイマジニア(イマジネーション+エンジニアの造語)たちの想いの結晶だと思います。 

エリア的に言うとここ一番好きポイント、この小船~~~~~~~~~~~~~~激熱です。

アトラクションの内容としては、アナ雪1のストーリーをオーディオアニマトロニクスとプロジェクションマッピングで表現するというものです。が、水流アトラクションの一番の懸念として「座っているだけ」になりがちだと、そう思ったからアナ雪に水流アトラクションは勿体ないという認識だったのですが、これまでの水流アトラクションの認識を一気に覆す挙動が複数個所にありました。アナとエルサの心情のすれ違いを表現したり、まるでストーリーの登場人物と同じように「わくわく」「どきどき」「不安」「恐怖」「憎悪」を感じるかのようなライド設計に完敗して乾杯したわけです。こと、アナ雪1なんて相当擦っているネタだし相当工夫しないといけないっていうゲストの「相当工夫」の8倍くらいの完成度でぶん殴ってきました、本当にナマ言ってごめんなさい、まだ信仰が足りなかったっす、ほんとすんません。 

あとはこのアトラクション、何と言ってもQラインの完成度が気持ち悪い、褒め言葉です。一歩室内に入ればそこはアレンデール城、というより、アナとエルサが暮らしていた場所、です。両親との絵画、クリストフやスヴェンとオラフとの絵画、昔大切にしていたであろうぬいぐるみやオルゴール、エルサが不安な時に握りしめていたストールやアナが寒さの中サウナを経営している森のオーケンから買ったあの見慣れた衣装など、ここにアナとエルサの息遣いが残っている、とそう感じさせる空間が続きます。無理、お父様の戴冠式の時の絵画とか本当に無理だから勘弁してほしい。連綿と続く歴史の中の一部であるということを意識させられてしまうと物語に対して愛おしさが溢れてしまうから許してほしい…………………。

私がこのエリアで感じたことを「許してほしい」なんていう言葉で締めたくないのでもうひとつ。



ロックワーク(アート)


ディズニーアニメーションの様々なキャラクターが至る所に、岩として表れているのがこのエリアの最大の特徴だと思います。

 ホテル宿泊者限定の入り口、まぁこれが色々物議を醸しているのですがそれは置いておいて、そこから入ると一番に見えるのが三大プリンセスのロックワーク、白雪姫、オーロラ姫、シンデレラの三名なのですが、岩として浮き出ているのは実は、オーロラ姫とシンデレラのみ。白雪姫は少しだけ特殊な描かれ方をしています、これは前日公開のPVを見ていただければすぐに分かるのですが、やっぱりアカデミー賞を取ったプリンセスは段違いの認知度ってこと……という認識。それぞれのプリンセスに関係のあるもの、魔法の鏡やドラゴン、ガラスの靴なども随所に散りばめられています。

とても見ごたえのあるロックワークでお出迎えしていただいた後に目線をずらせば、リトルマーメイド、アリエルのPart of your worldの大サビを思わせるロックワークと魔法使いの弟子のミッキー。奥に進めば、バンビやポカホンタス、そしてアラビアンコースト、ロスとリバーデルタの間の道から入ってすぐに見えるのがピーターパン、アナとエルサ、ラプンツェルとパスカル、といったファンタジースプリングスのメインどころのキャラクターたちがお出迎えという配置です。

 これはディズニーに狂っていないと嬉しくなれないコンテンツなのですが、やはり…………何と言っても、ポカホンタス、なんだよな………。

ランド40周年のパレードにも殴りこんできた意思があまりにも強いアメリカのプリンセス、そう、色々歴史的背景はあれどもアメリカ、北アメリカ大陸が生んだプリンセスなので………あまりにもお強い、お生まれが強すぎる。で、そういうのに割と迎合しない雰囲気があるんです、オリエンタルランドって、なんというか……昔のまま、プリンセスは三大プリンセス最高!みたいな感じというか、いくつか本国からの要請蹴ってるでしょとかあったんですけど、そのオリエンタルランドがランドにもシーにもポカホンタス要素を取り込んだということは…………分かっていますよね、そう、1996年に惜しまれつつ終わった「フィール・ザ・マジック」の再演ですよ、再演、あれにはなんか知らんけど今じゃシーの顔である作品リトルマーメイドにアラジンがメイン張っていて、そこに加えて美女と野獣とポカホンタスなわけだから、まぁ美女と野獣はランドにお返ししていいですよね、アトラクションも向こうだしマジカルミュージックワールドで専用シーンもあるし、わがままは言いませんけど

今!!!!!!!!!
ここに!!!!!!!!!!!
東京ディズニーシーの空いている!!!!!!!!!
ショープレイスと言えば!!!!!!!!
ハンガーステージで!!!!!!!!!
「フィール・ザ・マジック」の再演!!!!!!!!!
ポカホンタス!!!!!!!!!!! 



東京ディズニーシーとは。 

元々の構想ではフロリダにある「ディズニーハリウッドスタジオ」を基にしたものでした。それを今の形「セブン・シーズ(七つの海)」をベースに世界的にも新しい挑戦として作り上げられたテーマパークです。 

セブン・シーズというのは歴史的、世界的に見ても、そこで指定される海は異なり、それぞれの思惑や背景が色濃く出るものです。その至極難しいテーマを、時代や国を越えて集めて一つの夢溢れる場所に落とし込むことで完成したパークに、その源流とも言える「ファンタジーの泉」が「発見」されました。そこには、私たちが愛し、世界から愛されている「ディズニーアニメーション映画の世界」がまるでそのまま切り取られて現れたかのように存在していた。 

 人々の思惑で隠され、今まで気付くことのできなかった鼓動が、聞こえてきたようにも思えます。 今日この日に門を開けたのは、もしかしたらかつてこのパークで私たちに笑顔を与えてくれた、笑いの精、友情の精、誠実の精、冒険の精、愛の精、そしてイマジネーションの精なのかもしれない。 

 そしてこの「ファンタジーの泉」を見つけるにあたって飛んでいたとされるトンボはもしかしたらあの日、私たちが見送ったジャングルの鼓動をその身に宿した蝶の片鱗を持っているのかもしれない。

 リズムが、鼓動が、そして愛する物語が紡ぐ七つの海と魔法の泉の冒険とイマジネーションは、23年の歴史を抱きしめて、これからも彩り続けてくれることでしょう。


ディズニーランドは永遠に完成しない、この世界に想像力が残っている限り、成長し続ける。


さぁ、冒険とイマジネーションの海へ。


まぁ……しばらくはアトラクションどころかエリアに入るのも難しそうですが、7月にインパの予定があるのでそこで諸々分かり次第遊び方を共有できれば良いなの気持ちです。多分9月には空くと思うんですよね、ランドで新しいナイトショー始まるので。

あとこれ、とても可愛い魔法使いの弟子ミッキーのロックワークなので、置いておきますね。

鶴葉の手控

Vtuberとして、山伏として。 日々忙しい鶴葉のてびかえ。 日記だったり、お話だったり したためていく場所です。

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