Twitterの企画。
#リプした人ほぼ全員夢小説にする
#誰そ彼夢葉書
「それでね、今日はふゆが……。」
楽しそうに話す姿を見るのが好きだ。
「だから言ってやったの、そうじゃないだろって。」
特に仲のいい友人やその周辺の話は。
「そしたらなんて言ったと思う?ねぇ、聞いてる?」
「聞いてるけど、俺はそのふゆちゃんじゃないから分からん。」
「もー!最近話あんまり聞いてくれない!なんで!」
「俺といる時にそういう話ばっかりされるのは寂しいんだけど。」
事実、彼女の周りにはそういう話が多い。とにかく不思議と人を惹きつける。それが多くないのは幸か不幸か、毎度同じメンバーであることに安心感を覚えながらもやはり、面白くない。
「大体、そっちがあれこれ喋ってくれないのが悪いんじゃん。」
「ぐっ……しょうがないだろ、仕事くらいしかやることないんだから。」
「嘘、ゲームだってしてるし、通話だって誰かとするじゃん。」
「……そういう話は、聞かせたくない。」
「じゃあどういう話ならしてくれるの?」
ふ、と不思議そうな、それでいて核心をつくような表情にまたもやこちらが押し黙る。
仕事の話は面白くない、なんだか愚痴っぽくなるからそういう所は見せたくない。ゲームの話も同じだ。結局最後は勝てなかったとかそういう話になってしまう。
「わたしはさ、仕事の話とか、できる範囲で聞きたいよ。」
「愚痴っぽくなるぞ。」
「いいよ、気にしない。ゲームの話も、聞きたい。」
「ぐ、グロテスク……なこととか、あるかも。」
「別にいいって。もう、わたしのことなんだと思ってる?」
この言い合いがなんだかちょっと馬鹿らしくなってきたのか呆れ顔になりつつも笑っている。実はこの表情が少し好きだったりする。人に言ったら絶対に理解されないだろうから言わないけど、でも、そうか。
「俺、今のお前の顔が好きだよ。」
「はっ!?」
「今の、ちょっと呆れながらも楽しそうににやにやしてる顔。」
「な、な、はぁ!?急に何言ってんの、ばか!」
例えるなら、そう、雪解け水だ。待ち望んだ春を前に少し寂しさを覚えながらも清らかに流れるそれ。水と月を慮る名前をした少女が冬の話から逸れていく。もう季節は逆には戻らない。
春待水
*
夢小説あるある→言わせたいセリフがめちゃめちゃある
玲ちゃんに「ばかばか!」って言われたい。
ちなみにこれを玲ちゃんが冬萌ちゃんに相談した場合「当て馬にしないでもらっていい?(冷たい目)」って言って欲しいね。
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